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ネオンサインに宿る思い出

まだ見たことのない方はぜひ! 「ペンネンネンネンネン・ネネムズ」のMVです。 僕が作りました~

MV「東京の夜はネオンサインがいっぱいだから独りで歩いていてもなんか楽しい」

とても好きな曲です。

撮影はミニチュアの舞台セットと新宿でのロケでした。 出てくる「手」は全パート、バンドの本人たちがやっています。 態勢がきつく、手がつりそうな人もいました(笑)

MVを作るにあたっては曲の世界観をどう映像にするのかが考えたことの主なんですが、 それ以外にもいろんな事をこの時考えていました。 その中のひとつに「アニミズム」というものについてがあります。 日本語で言うと「精霊主義」と訳されることもあるそうですが、かえって分かりずらいかもしれません。 語源の「anima」を調べると「生命」「魂」という意味だそうです。

余談になりますが、アニメーションという言葉もこのanimaから来ているんじゃないでしょうか。 絵や物体が生命をもって動き出しているように見えることから。

「アニミズム」を簡単に説明すると、

葉や石のひとつひとつに精霊的なものや神様的なものが宿るという

とても日本的な考え方だと思います。トトロもそうかもしれません。 使い古した道具などにも魂が宿るという考え方があり、

水木しげるさんが描く妖怪もアニミズム的な考え方があって

キャラクター化したものがあったりするんじゃないでしょうか。

このMVにはネオンサインや映写機が出てきます。 葉や石などの自然物だけでなく、ネオンサインやその電気、映写機、データなどにも神様的な、

精霊的なものが宿ってもおかしくないんじゃないか、などと考えていました。

もしかしたら、お金にだって宿るかもしれない。

形を持たずに発生しては消えていくポイントカードのポイントにだって宿るかもしれない。 そしてそれらが良いも悪いもいろんな側面を持っているんじゃないか、など・・・。

僕は音楽用の機材や8mm映写機が好きで、愛着を感じます。 機嫌の良悪しがあったりして、時に人間的なものを感じることもあります。 「おつかれさま」と声をかけることもあるし、捨てる時に「今までありがとう」と口に出すこともあります。 またも余談になりますが、剣道をしていたころは毎日「道場に対して礼」という挨拶もありました。 家などの普段使う空間に対しては、

今でも節目に「おつかれさま」とか「よろしくね」とか「今までありがとう」と声をかけます。 (ひとりの時にね・・・) それは空間や場所に対するアニミズム的な考え方なのかもしれない。

空間には人も自然物も物も場所もあって、それぞれが関係しながら、

時に衝突しながらその中で僕は生活しているのだと思います。

ただ、電気にしても物にしてもできるだけ無駄遣いはしたくないと思います。 無駄遣いをすることは無駄遣いをされることなんじゃないかとも考えますし、 捨てることは捨てられることなんじゃないかとも思います。 と言いながら僕は非常に物持ちな上に欲しいものがたくさんあるのも事実なんですが。 大事にできているか、と問われれば自信はありません。いや、むしろ粗いか・・・。

人間でも物でも自然物でも場所でも空間でもたくさんの出会いと共にする体験、別れがあると思いますが、

いい関係を作りたいものです。 それがなかなか難しいのですが。

本当にいい関係って何だろうと考え出すとなかなかまとまりません。 たぶんそれぞれにとって幸せな関係のことなんでしょうが、言うは易しでしょうね。 「それぞれにとって幸せな関係」なんて僕が僕の尺度で測るものに過ぎませんし。 自分は比較的人付き合いも物付き合いも下手な方だと思っていますが、少しでも上手くなりたいものです。

・・・何の話でしたっけ? わからん・・・。 理屈っぽい人間だってことはわかってもらえるかも(笑)

僕は都会の人ゴミが苦手で、ネオンサインもどちらかと言えば好きではありません。 でもこの曲を聞いて少しニュアンスが変わったことも事実です。 僕が都会に出かけて行く時は、ライブをしに行ったり、見に行ったり、

映画を見たり、友達と酒を飲んだりと様々ですが、 そういえばネオンサインの中にだって僕の大切な思い出はあるなぁ、と思ったのでした。 そして誰かの大切な思い出もきっとあるのでしょう。 当たり前の、普通のことを言っているような気がします。

とりとめのない長文を失礼しました。 読んでくれてありがとう。

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